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アンジュルムの「全然起き上がれないSUNDAY」が好きだ

2019年11月20日に発売されたアンジュルム27枚目のシングル

私を創るのは私/全然起き上がれないSUNDAY」

オリコンウィークリーチャート1位おめでとう!!

……と、まだ発表されていないのにフライングで書いてみました。笑

↑こちらは初日のデイリーチャート発表の瞬間が観られる動画です

 

今回のシングルの中で、特に「全然起き上がれないSUNDAY」がとても好きなので、それについて少し書いてみたいなと思います。

アンジュルム『全然起き上がれないSUNDAY』(Promotion Edit)

 

 

歌詞について

アンジュルム 全然起き上がれないSUNDAY 歌詞 - 歌ネット

私と君の関係

主人公の「私」と、「君」との関係って何なのでしょうか。

1番だけ聴くと、ふざけてばかりでチャラチャラしている「彼氏」に怒っているようにも思えるのですが、2番の歌詞には、付き合っていないけど仲が良い存在で、自分一人で勝手に盛り上がっていたけれど結局叶わなかったことが描かれています。そしてそれを主人公は「失恋」だと言っているわけですよね。

この曲には失恋の悲しみだけでなく怒りも描かれているというか、怒りのほうが大きいんじゃないかとも思えるくらいです。相手への怒りだけでなく、自分への怒りも感じられます。

これはひとつの想像でしかないんですけど、相手は他に彼女がいるのに主人公と親しくして、「毎日話したり ふざけたり」して、「口付け」までしてきたのかなと思うんです。そう考えるとこっちまでムカついてくるんですけど……。笑

もし特定の彼女がいなくて、ただチャラいだけの人なら、ここまで怒りを感じたり明確に「失恋」と言ったりはしない気がするんですよね。

「キュンした」ときも「こんな出会いがある事に トキメイ」たときも、相手には彼女がいたんだなぁと後から知ったらめちゃくちゃ腹が立つじゃないですか、きっと。相手を想った一瞬一瞬が全部もったいなく感じるし、「ねえ返してよ」ってなるんだと思います。


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切なく刺さる部分

歌詞は全体的に好きなのですが、特に2番が切なすぎてうわあぁってなります。

勝手に信じて

勝手に膨らませ

勝手に君の事

独占してた

とか、もうさぁ、やばいですよね(?)。

恋って本当「勝手に」で出来上がっていくなぁって思います。自分がどんなに信じても、盛り上がってても、叶わなければ「勝手に」でしかないんですよね。なのに恋してる最中は一人でどんどん作り上げていってしまう。まぁこの曲の場合は相手のせいでもあると思うんですけどね。

 

他に気になってるのが、1番の

私も同い年

悪ふざけ 許さない

っていう部分です。

最初聴いたときは、「君と私は同い年なのに、なんで君はそんなにふざけてて幼いの?」とか、もしくは「私のこと子ども扱いしないで」っていう気持ちなのかなぁと思ってたんです。

でも、かなり悲しくなる想像なんですけど、相手の彼女と自分が同い年なんじゃないか、ってふと思ったんです。「君の彼女と私は同い年なのに、なんで私にだけふざけてくるの?」って気持ちだとしたらめちゃくちゃ切ないなぁって……。

自分で勝手にこう解釈しといて、自分でもだいぶ腹が立ちますが。笑

 

具体的なようで具体的でない歌詞

たぶん他にもたくさん解釈の仕方はあると思います。

つんくさんの恋愛曲って、「学校」「部活」「先輩」「バイト」「受験」みたいに主人公と相手の立場や関係性を表す明確なワードが出てくることも多いと思うのですが、この曲にはあまり出てこないんですよね。

「いいカッコボーイ」「バカ子ちゃん」「マジ」などのワードから、主人公も相手も若いんだろうなぁと推測することはできますが、あまり具体的に描かれていないからこそもっと上の世代の人にも響くし、自分の状況を重ねることもできて共感できるんだと思います。

本当になんでこんなに女子の気持ちを描けるのか不思議でならないです……。

 

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少し引っかかるワードたち

つんくさんならではの独特な表現がこの曲にもたくさんありますが、その中からいくつか。

まずはやっぱりサビの

一瞬たりともキュンした 私がバカだな

と、

一瞬たりとも未来像 描いたバカ子ちゃん

ですよね。

「たりとも」って後に打ち消しの語をともなうことがほとんどだと思うんですけど、そこで来ないのがちょっと不思議で、印象的な響きになっていますよね。

「キュンとした」ではなく「キュンした」なのも独特で、耳に残ります。

さらに「バカ子ちゃん」って、「一瞬たりとも未来像 描いたバカ子ちゃん」って、もう、切なすぎません? 主人公に「バカ子ちゃん」なんて思わせた男子が本当に許せない(?)。

 

そういえばこのあとに

真面目に生きてりゃ良い事も あるんだと思ったな

って続くんですが、これが今年「アンジュルム婚」で話題になった山里さんの記者会見での発言を取り入れているのではないか、という意見を見かけてなるほどなーと思いました。もしそうだとしたら、失恋曲で使うのってどうなんだろう?笑 でもアンジュルム好きな方の言葉を本当に使っていたら面白いですよね。

 

あとは「トキメイて」とか「サヨウナラ」がカタカナ表記なのもちょっと独特な感じがしました。

モーニング娘。のユニット曲で「トキメクトキメケ」という曲もあるので、つんくさんは「ときめく」をカタカナで書くのがお好きなんでしょうか?

カタカナだとなんかちょっと無機質な感じがあって、想いを込めずに無理やり言っているような雰囲気も感じられる気がします。

頑張って「サヨウナラ」って言ってみても結局「忘れられないみたい…」っていう本音で終わるのが本当に切ないですね。この部分を歌っているむろたんの声もめちゃくちゃ良くて、聴くたび泣きそうになります。最高です。


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歌詞以外の部分

私は音楽的な知識がないので、曲に関して専門的なことは言えないのですが、雰囲気がすごく好きです。

Aメロ?もサビも同じメロディーがずっと鳴ってる感じなのに、微妙に変化があるからなのか、盛り上がり感とイマドキ感があって不思議だなぁって思います。間奏も好きです。

 

MVも大好きで。

切なさの中にも希望を持たせるお花のカットがあったり、全体的な雰囲気が美しくて、でもちょっと怖い感じもあって見惚れてしまうんですよね。

歌詞が全面に出てくるのは賛否両論あるみたいですが、わりとテンポがゆっくりめな曲ながら、文字の出方でスピード感とか怒りの気持ちが表現されている気がして私は結構好きです。

 

あとダンスも良いですよね。

今回のリリースイベントには行けなかったのと、私が行ったライブではセトリに入っていなかったので、まだ生でパフォーマンスを観られていないのですが、映像で観る感じでは手の動きや足の動きが印象的で良いなって思いました。

最後に全員が倒れこむ振付もインパクトありますね。「そうだよね。悲しいよね。ムカつくよね。起き上がれないよね……」って思いながら観ちゃいます。笑

 

あー、あと衣装も好きです!

黒とベージュで大人っぽさと秋っぽさもあり可愛らしさもあり、全員形が違うのもすごく好みです。

私が着るならりんちゃんかはーちゃんの衣装が良いなぁ……とか思ってます。痛いですね、はい。

↑この動画で衣装と、パフォーマンスが少し観られます

 

あまり上手くまとまらないですが、とにかく美しさと切なさ、怒りと気だるさがバランス良く詰まっているこの曲が大好きです!